月と陽 月の気持ち

月と陽の10年目の別れに至るまで 

【過去】別れて3か月で連絡

【過去の話】


空港から帰った私は、陽が家に到着する頃に
陽に電話をかけた


仕事に集中したくて、恋愛どころじゃない
本当にごめんね


と話してくれた


お仕事、頑張ってね
遠くから応援してるね



それだけ話して電話を切った
別れが現実になった



それからの私は
どうやって生活していたのか
あまり記憶にない


ある駅名の彼の苗字
それを見るたびに涙が止まらなくなって
電車に乗れなくなってしまった
仕事も行けなくなった


げっそり痩せてしまった私は
退職することにした


電車通勤しなくても通える場所で
仕事を探して、就職した



やっと仕事にも行き始めた
別れてから3か月過ぎたころ
陽から連絡があった



出張でそっちに行くんだけど
会いませんか?



嬉しいような、怖いような
複雑な気持ちだった


どういう気持ちで連絡してきたのか
私がどういう気持ちで過ごしていたのか
考えないのかな・・・?



聞きたい事
言いたい事
あったはずなのに
何も言えなかった



だけど、私も会いたかった



複雑な気持ちだけど
会うことにした


ほんのわずかな期待もあったんだ